「うつ病は心の風邪である。」と言われた時代がありました。それは誰しも発症する可能性があることを意味する言葉でしたが、多くの人は風邪と同じように薬を飲んで休んでいれば、2~3日で治る病気だと勘違いしていた時代だったと言えるでしょう。
しかし近年の研究で、うつ病の原因は脳内の神経伝達物質が正常に働いていないことを原因とする説が有力となってきました。
今回は、うつ病の原因は脳にあるとする説について調べてみましたので簡単に紹介していきます。
うつ病の原因は脳なのか?脳がおかしいとは
現在、うつ病の原因は脳にあると唱える仮説が有力。したがって、脳がおかしい=正常ではない状況にあると言えるでしょう。
冒頭でもお伝えしましたが、うつ病の原因はまだ完全には特定されていません。今までの研究結果から、うつ病になると脳の中で感情をコントロールしている神経伝達物質が減少することは判明しています。
この神経伝達物質の現象を引き起こすのがストレスと感がられており、過労や対人関係のトラブル、離婚や死別といった生活上の問題が原因となることが多いです。
またうつ病は環境の変化によって発症することもあるので、当人にとって悲しいことではない結婚や昇進といった出来事が発症原因となることもあるそうです。
さらに、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病や、がん、心筋梗塞、脳卒中でもうつ病を併存することもあります。病気そのものが原因となる場合や、治療薬の影響でうつ病を発症することもありうるのです。
参考資料:新版 入門 うつ病のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版) [ 野村 総一郎 ]
うつ病=病気⇒薬を飲む必要がある
前の項目で述べた通りうつ病は脳にある神経細胞の異常によって、ひき起こされるため薬によって神経細胞が正常な働きをするように治さなければなりません。
そのための抗うつ薬がSSRI、SNRI、NaSSAに分類される薬です。これらの薬はセロトニン・ノルアドレナリンと呼ばれる神経伝達物質に影響を与えます。
しかし、現在ではこのセロトニン・ノルアドレナリンだけでなくドパミンにも働きかける薬の開発が進められています。ドパミンに働きかけることによってうつ病の「なにをしても楽しめない」といった症状に効果があると期待されているのです。
薬は日々進化、改良が進められているので、処方された薬は用法容量を守って服用するようにしましょう。
【まとめ】うつ病は病気 正しく薬を服用しよう
うつ病の症状は気持ちの問題ではなく、脳の神経細胞の以上によって引き起こされるものと考えられています。したがって、処方された薬は用法容量を守って服用するべきなのです。
薬を正しく服用すれば症状が軽くなっていくのですが、薬が体質に合う合わないもありますし、抗うつ薬は数週間服用しないと効果が表れにくいとも言われています。
なので、まずは医師の指示に従い薬を服用することを心がけましょう。どうしても辛いような状態が続くならば、予定診察日より早めに医師に相談するようにしましょう。
管理人の闘病記録
うつ病は気持ちの問題だと思い、薬を正しく飲むことをしていなかった私はなかなかよくなりませんでした。医師の説得により、薬を規定量服用するようにして、1か月経過したら散歩ができるほどに回復したのです。
うつ病の薬には依存性があると思い込んで薬を飲むことをためらっていたのですが、今では薬の力を借りることによって回復へと近づくことができたと思えます。
うつ病になると悲観的になりがちですが、諦めず治療を続ければ何かしら成果は得られると信じています。
医師の指示に従わず薬の量を勝手に減らし、悪化させたせいで治療期間が延びてしまったのには私に原因がある。このような考えになってきたのも、回復している証拠だと考えています。
まずは、処方された薬を正しく服用することを意識してみて下さいね。