うつ病になりやすいと言われる人の特徴で、几帳面で真面目な傾向にあるとの研究結果もあります。そんな人が多いため、うつ“状態”では休む必要ないのでは考える人もいるようですね。
また真面目な性格から「休職したら周りに迷惑がかかるのではないか?」と休職に踏み出せない人も一定数いる。
今回はうつ状態と病院で診断書をもらったけれども、休む=休職する決心がつかない人のために参考となる情報を集めてみましたので、ご紹介していきます。
うつ状態と診断書をもらったが休職する決心がつかない
結論から言うと、うつ状態との診断書をもらったら休める環境にあるならば、休んだほうがいい。休職して長期療養をする必要があるかどうかは主治医と相談してから、決めたほうが無難です。
そもそもうつ状態とうつ病は意味合いが異なる。
うつ状態はうつ病と比べて症状が軽いのではなく、うつ病と断定できない時に使用されます。うつ状態は落ち込みが激しい状態を指しますが、それが2週間以上の継続して続いている状態かは初診で判断できないため、診断書にはうつ状態と記載することがある。
またうつ状態の背景に人格障害や統合失調症など別な精神疾患があることがあるので、表層的な病状を指してうつ状態とすることもあるのです。
決して「うつ状態であっても、うつ病と病気ではないのだから大丈夫だ。」という訳ではないので、数日間まとまった休養を取ったり、残業を減らしたりできるように業務負担を軽減してもらうなどの対策をとる必用がある。
このうつ状態に対してうつ病は、診断名が明確ですね。うつ病と診断するにはICD-10、もしくはDSM-IVの基準に基づいて判断されます。
参考:うつ病と診断する基準はどうなっている?診断基準と症状について
うつ病と診断されたら長期の治療が必要。数日・数週間で良くなるわけではないので、数か月ないしは、早くても半年の休養が必要です。
うつ状態と診断書をもらったが休職できない・休むに休めない場合
うつ状態(うつ病)の診断書をもらったからといって、翌日からすぐに休みに入ることができるのは少数派でしょう。しかし、うつ状態で仕事を続けるのは、決して望ましい環境ではありません。
うつ状態に陥ると今までできていた仕事ができなくなったり、集中力・思考力の低下によりミスが多発して反対に仕事を増やしてしまう恐れがあります。
したがって、うつ状態と判断されたら会社にしっかりと報告して業務量を調整してもらい、休職が必要ならばなるべく早く業務の引き継ぎをして休職に入ることが大切。
上司、産業医とも面談をして休むのか業務量を減らしながら、就業するのか、なによりも今までと同じように働く環境だけは避けるようにしましょう。
うつ状態の問題はあなたひとりで解決できることは限られてきますので、ひとりで抱え込まずに誰かに相談すること。体調が悪い状態で業務に就いていれば周りも心配し、休みをとることを薦めてくることもあります。
最終的に休職するかどうかを決めるのはあなた自身ですが、まずはあなたが休むという意思をハッキリと決意して周りに伝えなければ何も変わりません。
まとめ
うつ状態と診断されたら可能な限り休む環境を整えて、休職することをオススメします。
「ああ、オレ(私)はもうダメなんだ…。」
と悲観的になって急いで退職する必要はまったくありません。まずは休職して体を休めることを最優先事項とすること。うつ状態で判断力が衰えている時に退職を焦ってしてしまうのはよくありません。
今まで支払っている社会保障費から、給付金が出ますし有給休暇があるならば、それを消化することから始めるといいでしょう。
真面目にコツコツと一生懸命勤めてきたのだからこそ、ゆっくり休んでもいいのではないでしょうか。
身体に異常があってはあなたの長所もスキルも最大限に発揮できない。したがって、休むことも仕事だと思ってしっかりとまとまった休養を取るといいでしょう。
管理人の闘病記
「やった!明日から会社に行かなくていい!」
うつ病の診断書をもらったそのときの私は浮かれていました。長期休暇をいただいた気分でした。
「1日中インターネットサーフィンやテレビゲームして遊んでてもいいんだ!」そんな楽観的な、本当にアホと言える楽観的な考えでした。
うつ病に対してそのときは、何も知らなかったので10日前後で復帰できるだろうと勝手に思っていたのです。
実際に休職となった結果
サラリーマンとして頑張っていたときは、微熱があろうが少し具合が悪かろうが会社員なのだから、会社に這ってでも行かなければいけないというのが信念でした。
お給料をいただいている以上、労働の対価は支払わなければならない。
そんな考えで勤めていました。その前提が崩れた瞬間、私の身体は完全に崩壊し、4年分の疲労が一気に身体へ襲い掛かってきたのです。
その結果、日中は完全に寝たきりの状態。そのときの私の状態を例えるならば、まさに高熱のないインフルエンザにかかったような感覚でした。
骨の髄が痛むといって、お分かりいただけるでしょうか。腕・脚の真ん中・中心部が痛む感覚に襲われ、全身の倦怠感が酷くて1日中寝てる状態。
日中の薬を服用し睡眠をとって体を休め、夜は眠れないから睡眠導入剤で無理やり寝ることの繰り返しでした。
うつ病は甘えだと思っていましたが、自分が患者になって初めて病気なんだということが理解できました。