2017年の10月にうつ病を発症した私ですが、2018年1月ごろに一度体調がよくなって日中に活動ができるようになっていました。
そのときに職場復帰のトレーニング(リワーク)をしたいと考えて、岐阜障害者職業センターを訪問しました。今回はそのセンターで受けた診断テストについてご紹介します。
これから職場復帰を考えている方や障害者職掌センターでどんなことをするか気になってる人は、ぜひ読んでみてください。
障害者職業センターとはなにか
障害者職業センターの正式名称は地域障害者職業センター。ここでは、障害者に対する専門的な職業リハビリテーションサービス、事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談・援助、地域の関係機関に対する助言・援助を実施しています。
現在、私が住んでいる愛知県には、名古屋市と豊橋市に地域障害者職業センターがあります。しかし、今回は住まいから通いやすい隣県の岐阜県にある障害者職業センターを選ぶことにしました。
今回私がお世話になった岐阜障害者職業センターについては、次のように説明がされています。
岐阜障害者職業センターでは、障害者職業カウンセラー等を配置し、ハローワーク(公共職業安定所)、障害者就業・生活支援センターとの密接な連携のもと、就職や職場復帰を目指す障害のある方、障害者雇用を検討している或いは雇用している事業主の方、障害のある方の就労を支援する関係機関の方に対して、支援・サービスを提供しています。
引用元:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構岐阜支部 岐阜障害者職業センター
県外在住者でも、問題なく受け入れてくれました。施設の利用費は無料ですが、交通費と昼食代は自己負担。私はリワークプログラムに参加したわけではないので、1回につき2~3時間程度でした。
また駐車場が完備されていたので、自家用車で通いました。リワークの場合は公共交通機関を利用してくださいとのこと。
訪問した回数は全3回。職業適性検査や性格診断を行ってもらいました。
実施したテスト一覧
実施したテストは次の4種類。
- POMS
- TEGエゴグラム検査
- 一般職業適性検査(GATB)
- 職業レディネス・テスト
全3回訪問しましたが、初回にPOMSとTEGエゴグラム検査、一般職業適性検査と3種類の診断テストを受験しました。POMSとTEGエゴグラム検査はその場ですぐに結果を教えてもらえます。
2回目に一般職業適性検査の結果を教えてもらい、2回目では一般職業レディネス・テストを受けました。
最終回では、一般職業レディネス・テストの結果受け取りのみ。それでは、それぞれの診断テストについてお話ししていきますね。
POMS
POMSテストとは、不安(緊張)」「抑うつ(落ち込み)」「怒り(敵意)」「活力」「疲れ」「思考力」の気分や感情を測定するテスト。
ストレス状況が色つきの部分にかかっていると、問題ありとされますが私はすべて安全圏に収まっていました。
今回の診断テストの結果は、活力が非常に高いのが特徴的。
この時期の私は、とても活力に満ち溢れていました。POMSテストの結果票を見た相談員からは、双極性障害の可能性はないか尋ねられました。
このテストを受けた後に、現在の主治医に相談をしたところ、うつ病には躁もある程度含まれると説明を受けました。なので、うつ病から診断は変えないとのこと。
今思えば、当時の私は軽躁の症状が出ていたと言えるでしょう。双極性障害に表れる躁状態ほど気分が高揚していたわけではありませんが、本来の活力が戻ってきていたのと軽躁が合わさった結果だったと言える。
TEGエゴグラム検査結果
この表の見かたは、下記の図のとおり。
画像引用元:TEG(東大式エゴグラム)の目的と方法を解説|元住吉こころみクリニック
私の結果を見ると、CPとAの値が飛びぬけている。つまり、責任感が強く厳格で、理想を持って行動し、現実的で冷静沈着ということになります。
反対に、NP値とAC値が10を下回っています。これは思いやりがなく、感情を押し隠さず遠慮をしないということ。
このように自分の性格や価値観を棚卸してみることは、次にどうやって働くか、どのような仕事に就くのかを決める際のひとつの指針になると言えるでしょう。
一般職業適性検査
厚生労働省編 一般職業適性検査(通称GATB:General Aptitude Test Battery)は、多様な職業分野で仕事をする上で必要とされる代表的な9種の能力(適性能)を測定することにより、個人の理解や適職領域の探索等、望ましい職業選択を行うための情報を提供することを目的として作成されたものです。
検査の構成は、15種類の下位検査(うち11種類が紙筆検査=筆記検査、4種類が器具検査)から次の9つの適性能が測定されます。
さらに、13領域40適性職業群に編成され設定された基準と、個人の適性能プロフィールを照合することによって、幅広く適職を吟味することができます。これらは、個性と職業の世界を結び付けるうえで非常に有効な考え方とされています。
つまり、一般職業適性検査とは通してどんな仕事に向いているかを調べるテスト。
一般職業適性検査の結果を上下に分けると、「結果記録票」と「適正職業群整理票」に分けることができる。それでは、私の結果を例にそれぞれの項目について確認してみましょう。
結果記録票(適性能プロフィール)
私の場合だと言語能力が高く、続いて知覚能力が高い結果が出ました。一言で言うなら、完全文系脳。数理処理、空間把握とかできてないのは学生時代から変わりません。
「指先」と「手腕」の項目が消されているのは器具を用いた検査を実施していないから。手先の器用さに自信がなかったので、器具を用いた検査は辞退しました。
適正職業群整理票
私の場合は、適正職業が少なく3つしか基準を満たしていませんでした。
- 販売
- 個人サービス
- 警備、巡視
あとはこのテストにない職業を探してみるしかないのでしょう。たとえば、この検査結果の職業欄にはIT系の仕事について記載がないのでブログ運営やメディアライターのような仕事はできるのではないかと思っています。
もっともブログ運営やメディアライターが(26)に該当するのであれば、この適正もないのですが、あくまで目安とする分には機能してくれるのでしょう。
職業レディネス・テスト 【第3版】
最後に受験したのが職業レディネス・テストでした。職業レディネス・テストについては次の通り。
基礎的志向性と職業志向性を測ることにより、生徒の職業に対する準備度(レディネス)を把握し、生徒が職業に関する自分のイメージをチェックしたり、進路選択への動機付けを促すことができます。
「結果の見方・生かし方」は、ワークシート形式を採用しており、生徒自身が結果の整理をしながら解釈を深めることができ、検査の結果を最大限に生かせるよう工夫されています。
「大学生等のための職業リスト」は、キャリアプランの参考となる職業名305個を「職業興味(RIASEC)別リスト」と「基礎的志向性(DPT)別リスト」に整理した2種類の職業リストで、大学・短大生、専門学校生等の実施の際にさらに効果的です。
要約すると、自分の興味と適正に合った職業を見つける検査。2月の末に体調を崩したので、1月23日に受けたこの職業レディネス・テストの結果を受け取ったのは3月1日でした。
対情報志向が突出して高いのが私の特徴ですね。
2枚つづりになっているので、続いて2ページ目を紹介します。
この結果表は上下に分けて結果を見ていきます。
職業レディネス・テストの結果~上部~
興味の部分での得点が90点。51点以上の場合、興味がよく分化していると言えます。また回答傾向を見ると興味を持てる数の職業が多く興味が全く持てない職業は少ない傾向にありました。
職業レディネス・テストの結果~下部~
下部分は基礎的志向性についてで、私の志向性は次の3つが高い数字を出していました。
- 好奇心を満たす
- 情報を活用する
- 人の役に立つ
反対に対物志向は低い結果となりました。予想していたとおりなのですが『みんなと行動する』は低い数字でした。
障害者職業センタ―を利用した感想まとめ
テスト結果は間違いなく私の本質を表していると感じました。4種類のテストを通して、自分を見直すいい機会になったと言えるでしょう。
障害者職業センターの利用は無料なので、自分の性格や志向がどうなっているか、棚卸しするのは非常に良い経験になった思います。
この4つの診断テストが終わったあとには、リワーク支援の話も聞きましたが私には合わなさそうだったのでお断りしました。
障害者手帳が出たら、ハローワークへ今回の検査結果を送ってくれるそうです。障害者職業支援センターでは、直接仕事を紹介してくれるわけではない。
したがって、障害者手帳を持っていない人が転職をするのであれば自分で求人を探してくるか一般求人の転職エージェントを利用するしかないのです。一般求人の転職エージェントを利用できない場合に、自分の適性を知るための診断テストを受けたいときに障害者就職センターを利用するのも一つの手段と言えるでしょう。