- 傷病手当金は通院頻度が少ないともらえない?
- そもそも傷病手当金ってなに?
- 自分ももらえる資格があるの?
このような不安点や疑問点を持つ人は多いようです。私も休職期間は傷病手当金を受給していました。自身の記録と体験を紹介しつつ、今回は傷病手当金制度について紹介していきます。
傷病手当金は通院頻度が少ないともらえないのか
私が調べたところによると、通院をしておいたほうが支給されやすいとの結論に至りました。
ある人は就労不能の証明期間中に体調が優れず一度も通院をすることができませんでした。その状態で傷病手当金請求書を提出したところ不支給という結果になってしまったそうです。
この人のケースでは通院をしなかったことに加えて、医師の指示に従った生活を送らず、処方された薬も正しく服用していなかったのが原因と紹介されていました。
参照:ちょっとしたことでも不支給に!傷病手当金の実際の請求事例を紹介します。/アールワン日誌
また医師の判断によって1か月間受診がないと、その期間の労務不能証明はできないと判断する医師も多いようです。規則上は受診日が0日でも記載自体は可能です。しかし、保険組合が根拠不十分と判断した場合には先ほどの例のように支給されないこともあります。
そのため傷病手当金を受け取っているならば、最低でも1か月に一度は通院をしたほうがよいでしょう。体調が優れず一度も受診ができないと困るので、2週間に一度は予約を入れて通院できる機械を作っておいたほうがよいでしょう。私は長くとも3週間に一度は通院するようにしていました。
傷病手当金制度概要
傷病手当金とは病気やケガで会社を休んだときはに受給できます。
傷病手当金は、病気やケガによって休業中に、被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
この傷病手当金はすべての労働者が対象となっているわけではないのです。ちなみに国民健康保険にはこの傷病手当金制度は存在しません。勤務先が加入している健康保険組合・共済組合・協会けんぽの組合員であることが傷病手当金を受給する条件となっているのです。
企業に勤めているのならば社会保険に加入しているはずなので、条件を満たせば傷病手当金が支給されると思います。
支給条件1.業務外の事由による病気やケガが原因で療養をするための休業
これは労災による休業の場合はもらえないことを指しています。労災が認定されれば労災保険が適用されるので、同時受給はできません。
ただし、休業に入った時点では労災と認定されていなければ傷病手当金を受給することが可能。後日、労災認定された場合はそれまで受給していた金額を返還する必要があります。
支給条件2.労務不能の状態で連続する3日間を含み、4日以上就業不可能であったこと
労務不能=仕事に就けないとの判断がなければなりません。主治医により仕事内容を考慮した上で労務不能との診断が出ます。このとき他の業務なら対応可能と判断されることもあるそうです。私の場合は、業務内容を変えたとしても難しいと判断されました。
また傷病手当金の支給要件には、仕事を休んだ日から連続して3日間の後、4日目以降の仕事に就けなかった日から支給されるようになります。この3日間には公休日(土日・祝日・有給休暇)も含まれます。給与が支給される日かどうかは関係ないのです。
傷病手当金制度のおかげで病気やケガをしても、収入が完全に0円になることは1年6か月はないでしょう。貯金がほぼ0円の私にとってこの制度はホント助かりました。もしこの制度がなかったら、消費者金融を利用するしかなかったと思います。
【体験談】私の口座に手当金が振り込まれるまでの期間
傷病手当金の初回の申請は支給までに時間がかかることが多いらしいです。私も初回の申請から支給までは2か月待ちました。
私が勤めていた会社の給料の締日が毎月10日です。10月11日から休職扱いとなったので、11月10日の締日で当月の25日には振り込まれるのが通常です。
しかし、11月には振り込まれませんでした。初回だから審査の関係などで難しかったのでしょうね。そのため傷病手当金が初めて振り込まれたのは翌年の1月25日でした。
会社によって対応も違ってくるので一概にこれだけの期間がかかるとは言えません。あくまで私のケースです。加入している健康保険組合によって異なってくるのだと思います。
①傷病手当金請求書の記入(本人記入欄と担当医師の意見書欄の記入)
本人記入欄には健康保険証番号、氏名、捺印する欄があるのでここは自筆で埋めましょう。
医師の意見書欄には傷病名、労務不能と認められた期間、捺印欄などがあります。この意見書欄を記入してもらうのにも費用がかかるクリニックもあるそうです。私が通っていたメンタルクリニックでは書類の作成に費用はかかりませんでした。同時に診断書を更新していたので、その費用分に含まれていたと考えてもいいかもしれません。
それでも私は2,160円しかかかっていないので、かなり安い方だと思います。
②傷病手当金請求書を会社へ提出。
①の作成が完了したら郵送で勤め先へ提出します。私は本人記入欄の捺印忘れで、2回ほど書類不備で返送された経験があります。
書類不備があると支給が遅れて自分が損することになります。書類はよく見直して提出をしましょう。
③事業所証明欄の記入⇒健康保険組合への提出
会社側が事業所証明欄へ記入をしてくれた後に、加入している健康保険組合への提出を行ってくれます。健康保険組合が書類を受理してくれると、受給者の元へ事業者を通じて保険給付金決定通知書を送ってくれるのです。
この保険給付金決定通知書には下記の3つの事項が記載されています。
- 支給期間
- 支給金額
- 支払年月日
これが届けば記載してある支払年月日に給与振込口座へ入金がされるはずです。
退職後も受給期間が残っていれば、直接健康保険組合に傷病手当金申請書を提出することになります。そうなると今度は会社を通さず直接受給者のところへ保険金請求通知書は送ってくれます。
④支給予定日へ給与振込口座へ保険金の振込がされる
保険給付金決定通知書に記載されている日程に給与振込口座へ保険金が入金されます。その際は保険金給付金決定通知書に記載されている金額から、厚生年金や健康保険料などが差し引かれた金額が振り込まれることになるのです。
上記が私が受給していた期間での受給状況です。
今では何とかブログを更新できるほどに回復していますが、これは処方されている薬のおかげだと思います。朝に薬を服用して夕方ごろになると効果が切れて、全身の倦怠感や胸のあたりの鈍痛に悩まされている状態です。いつの日か薬に頼らず、健康な日々を取り戻せると信じて頑張ります。
傷病手当金についてまとめ
傷病手当金は保険組合に加入している企業に勤めているなら受給することができます。労災ではなく、業務外による怪我や私病なら傷病手当金の受給が可能です。
休職してしまい収入がない状況では不安になるでしょう。この傷病手当金制度は申請しなければ利用できません。会社の担当者が知らない可能性もあります。
うつ病の症状が酷い時期はここまで考えられないかもしれません。体調が少しでも上向いて落ち着いたら、傷病手当金の受給を考えてみてくださいね。