うつを克服したいと思うのは自然な気持ちです。しかし早く治そうとあまり気張ってしまっても、体によくありません。無理して動こうとしても体は動きませんし、心もついていきません。
ひょっとすると思った通りに回復せず、さらに抑うつ状態(憂うつな気分)が悪化してしまう可能性もあります。
そこで今回は、私がいくつかのブログや本を参考にうつの克服方法・立ち直るきっかけについてお話ししていきます。
うつを克服するきっかけは人によって違う
あらかじめお断りしておきますが、うつを克服するきっかけは人によって違います。そのため「これで絶対にうつ病が治ります!」なんてことはありません。それでも今までと違う考え方や行動基準を持てるようになれば、回復のきっかけになるかもしれません。
続いてうつを克服するきっかけになりそうな行動や考え方を紹介していきます。なかなかうつから抜け出すことができないという人はぜひ参考にしてみてください。
うつのきっかけとなった出来事・場所を避ける
うつ病と診断されたり、抑うつ状態が続いたりするならうつのきっかけとなった出来事や場所を避けるようにしましょう。仕事が原因なら休職すべきだし、夫婦生活が原因なら一時的に実家へ帰るのもひとつの手段だと思います。
私は休職したら少しずつ回復へ向かいました。休職する前は睡眠障害がひどく、夜中に目が覚めてしまう中途覚醒に悩まされていました。それでも正しく薬を服用して休養をすることで、抑うつ状態から回復していきました。
またうつ病になったときは結婚して子どもが生まれたばかりということもあり、妻の実家で妻家族と一緒に暮らしていました。この生活環境にも私は合わなかったようです。うつ病の後期でしたが、妻の実家を出たとにより寛解へとつながったとも思っています。
このように生活環境を変えることによってうつ病が回復する事例は少なからずあるようです。うつ病になってしまう人の性格として真面目過ぎるといった特徴を挙げることができます。今の生活環境を変えてはいけない、仕事をやめてはいけないと強く思いすぎてしまうことで自分を追い込んでしまうのではないでしょうか。
もし、いま辛いうつ状態にあるなら何かしら変える努力をしてみるとうつ病の回復へと繋がるかもしれません。
ものごとに対する考えかたを改める
「ものごとに対する考えかたを改める」と言葉にすれば難しく思えませんが、実践するのはかなり困難です。少しずつ意識を変えていって心理的負担を減らしていきましょう。
このものごとに対する考え方を改善する治療方法を認知行動療法と呼びます。この認知行動療法と合わせて、対人関係についての問題に焦点を当てた対人関係療法と呼ばれる治療法もあります。
どちらも薬による投薬治療ではなく、精神治療にあたるカウンセリングによる施術です。効果に個人差がでますが、ものごとに対する考えかたが変わるので再発しにくくなることもあるそうです。
参考:うつ病の治療法は薬以外に何がある?薬を使わない治療とは?
うつを克服するために協力してくれる人を見極める
うつを克服するためには一人ではなく誰か理解者・支援者がいてくれたほうがよいです。これはうつ状態(抑うつ症状)によって、マイナスな考えしか出てこない自分自身以外からの意見をしっかりと取り入れるためにも重要です。
また抑うつ状態のときだけでなく、躁状態のときにブレーキをかけてもらう役割としても他者の存在は重要となります。躁状態になったときに無茶をしすぎると反動でうつ状態が激しく表れることもあります。私自身も治ってきていると思って、外出したり激しい運動をしたりして翌日以降に激しい抑うつ状態に陥るといった経験をしました。
そのようなことにならないためにも、頼れる人を見つけておいたほうがいいでしょう。もちろん一番身近な家族が理解者であることが望ましいですが、それができないこともありますよね。そんなときは診察してもらっている主治医や、カウンセラーとの関係をしっかりと築いておくと良いでしょう。
一番良いのはうつ病になってしまう前に頼れる人を見つけておくのがベストです。もしもうつ病になってしまったときは、支えてくれる人をしっかりと見極めればうつを悪化させずに済むかもしれません。
【まとめ】
うつを克服する・うつから立ち直るためには次の3つを意識しましょう。
- うつのきっかけとなった場所・物事から離れる
- ものごとに対する考えを変える
- 頼れる人を見つけておく
どれも簡単なことではありませんが、うつ状態から回復したいならなんとかして3つの条件をそろえたいですね。とくに仕事が原因なら休職するといった手段を可能な限り早くとった方がよいでしょう。私もなかなか休職の決断がつかず、最後はフラフラな状態でメンタルクリニックに駆け込み形で休職をしました。
結果的に私は休職期間が満了になって退職となりましたが、その後順調にうつから回復をしました。会社にとらわれているという感覚がストレスとなっていたのかもしれません。今では家事や自営の仕事を中心に生活しています。
私の場合はひとりで仕事するのに向いていただけで、必ずしも仕事をいきなりやめることが誰にとっても正解ではありません。まずは休んで様子を見るのがいいでしょう。
またものごとに対する考え方を変えて、ストレスを軽減する工夫をしたり、相談できる相手をみつけたりしておくといいでしょう。何よりうつ病にならないのが大切です。ストレスによる不調を感じたら、どのようにリフレッシュするのかを決めておくといいでしょう。