うつ病の人への接し方に迷うのは当然のことだと思います。ここ最近十年ぐらいでうつ病という病名が世間に知れ渡っているようには感じられますが、病気に対する知識と理解は不十分と感じてしまいます。
そんな状況ですので、家族や友人がうつ病になってしまうとどのように接したらいいか悩んでしまうのはやむを得ないことです。だからといって、うつ病の人と距離をとってほっとくのも危険な場合もあります。
今回はうつ病の人への接し方について調べてみましたので、お話ししていきます。
うつ病の人への接し方はほっとくのが正解?
うつ病の人への接し方は結論から言うと、うつ病の程度によってはほっとくのも間違いではありません。ただし、このうつ病の程度によって対応を変えていくようにしましょう。
うつ病の初期段階(いわゆる急性期)は、ほっといた状態でも平気なことが多いです。うつ病の初期段階では、患者自身がゆっくりと休める環境になるような配慮をしてあげると良いでしょう。
うつ病から回復してきて、外出もできるぐらいになってきたら少し気を遣ってあげるように意識してください。患者本人が無自覚に活発になりすぎていたり、急に落ち込んだりするようなことがあれば優しく声をかけて相談にのってあげるといいでしょう。
この回復してきたときに突き放すようにほっとくと、また悪化してしまう可能性があります。
うつ病患者の体調に合わせて周りが気を遣ってあげることはとても大切で、気を遣い過ぎてしまうことによってストレスを与えてしまうこともあります。
患者の様子を見て、そのときどきに合った対応ができるといいですね。また回復して調子がいいときにどのような対応をしてほしいかを話し合っておくと、より良好な関係が築けるでしょう。
うつ病患者に「ほっといて欲しい」と言われたら?
うつ病患者に「ほっといて欲しい」と言われたらどうするべきか?こう言われた場合は、患者の身の安全が確認できる環境ならば患者の希望に沿ってあげましょう。
家族と同居していたり、定期的な通院が確認できたりする状況にあれば問題はありませんが、そうでない場合は要注意です。
とくに重度の抑うつ状態で「消えてしまいたい。」などのネガティブな発言が目立つ場合には、しっかりと患者の話を聞いて必要であれば保護してあげることも考えなければなりません。
なぜなら抑うつ症状が緩和されて行動できるようになったときに自ら命を絶ってしまう可能性があるからです。そのため可能なら家族が同居して様子をみたり、難しいならば入院させたりするといった対処が必要となります。
うつ病でも重度の場合は、入院することがあります。自ら命を絶つことを防ぐ目的もありますが、食事や排泄すらできなくなってしまうこともあるからです。
主治医とも相談した上で必要であれば入院を検討しても良いでしょう。
【まとめ】うつ病患者は状況によってそっとしておくのが正解
うつ病の人をほっておくのは、うつ病の程度によっては問題ありません。しかし、いつも以上に落ち込んでいたり、反対に普段以上に活発すぎたりする場合は注意が必要です。
取り返しのつかないことにならないように、ほっておいて欲しいと言われても最低限の注意は払っておくとよいでしょう。
ほっといて欲しいと言う患者の心理を察して、体調がよいときにどのように対応してほしいのかをあらかじめ話し合っておけば余計なトラブルにならなくてよいと思います。
闘病記録
精神科・心療内科での診察時間が短いことに不満を覚える人は多いです。うつ病の患者が年々増えているにも関わらず、世間にはその病気がどのように治療されていくかについてはまだ知られていませんね。
なぜ心療内科やメンタルクリニックでの診察時間が短いのか理由をまったく知らないと不満が出ると思います。理由を一つ挙げるなら30分未満の診察時間だと料金が変わらないからなんですね。だから5分でも29分でも同じ金額しかもらえないなら、なるべく早く終わらしたいと思うのも当然でしょう。もっともすべてのお医者さんがそう思っている訳ではないと思うので、誤解しないでくださいね。
ちなみに私の診察はだいたいこんな感じでしたので、こちらに掲載させていただきます。
3秒で受付完了
月に2回の頻度で10ヶ月も訪問していれば、病院の受付は顔パスになります。月に最初の診察は保険証の提示が必須。
これを承知していますので、いつも出す心身障害者医療費受給者証と合わせて、保険証も忘れず出せるようになりました。自立支援医療制度によって障害者医療費受給者証を支給されています。そのため診察にかかる自己負担額が抑えられているのです。
ちなみに私は自己負担額0円で無料となっていました。その理由はよく分かっていません。ただし、会社に出す診断書は全額自己負担でした。
診察室にいる時間は3分
以下は当日の診察の流れです。
医師「調子は、どうですか?」
私「おそらく先週の長雨による日照不足の影響で、脳のセロトニン分泌量が足りませんでした。それによって自律神経が狂い、結果として寝たきりになりました。」
医師「なるほど。」
私「夏になると躁転しやすいと言われているので、今日から減薬してもいいかと私は思っていました。しかし、現状を考慮しますと天候によって体調が大きく崩れてしまうのでこのままの薬でいきたいと思います。」
医師「分かりました。アナタは体調に波が大きくあるのでしばらく様子を見ましょう。次は来週にしますか?2週間後でいいですか?」
私「2週間後でお願いします。あと、こちらの傷病手当金申請書への記入をお願いします。」
医師「分かりました。本日は以上です。待合室でお待ちください。」
このような流れで私の診察は終了します。私はこのやりとりに不満を感じていません。なぜなら、私の目的は全て達成されているからです。
私が医師に求めることは主に次の2つです。
- 正しい薬の処方
- 傷病手当金申請書の医師記入欄への記入
この目的が達成されていれば満足して病院から薬局へ移動できます。多くの患者さんは医師にもっと話を聞いて欲しいし、生活習慣についてのアドバイスが欲しいのかと思います。しかしながら、医師も限られた時間で多くの患者の診察をしなければなりません。もし、もっと話を聞いて欲しいならばカウンセリングを別途受けるしかないでしょう。
このカウンセリング治療は健康保険適用外のため全額自己負担となるため、なかなか定期的に通うのは経済的に厳しいと思います。どうしてもカウンセラーに話を聞いてもらいたい場合は、主治医に紹介してもらえないか相談してみるといいと思いますよ。
満足できる診察を受けるためには患者も準備が必要
患者も診察前に準備が必要です。これはメンタルクリニック以外の病院を受診する際も同じはないでしょうか。病院へかかるときは、あらかじめ医師に尋ねたいことはメモして行きましょう。そうすると聞き忘れがなく、不安を残すことなく病院を出ることができますよ。
特にうつ病の場合は日によって体調が大きくことなります。この日は調子が良かった、この日は悪かったという内容をメモで残しておいて医師に報告しましょう。また聞き忘れを防ぐことにもなりますので、診察日に体調が悪くてもメモだけ渡せば自分が伝えたかった内容は伝えられるかもしれません。
病気で苦しいときだからこそ、メモに書き残して病院へ持参するのが無難です。特にうつ病のときは頭の中にモヤがかかったような感じでぼーっとしてしまうことがあります。
面倒と感じるかもしれませんが、このメモを残す行為はアナタ自身のためになりますので、病院へ行く際にはぜひメモを持って行くようにしてみてくださいね。
メモの魔力 The Magic of Memo[ 前田裕二 ]