- 原因が不明だけど体が重く、会社に行こうと思っているのにも体が動かない。
- 朝起きて家を出る直前になると腹痛が起きて学校や仕事に行けない。
このような症状は本人にしか分からず、なかなか他人には理解してもらいにくいですよね。周囲の人たちには甘えているだけと勘違いされてしまうこともあると思います。
このように本人に仕事や学校へ行こうとする意志があるにも関わらず体が動かないなどの症状が出る場合にはうつ病の可能性があります。今回は『うつ病』と『甘え』の違いについてお話ししていきます。
『うつ病』と『甘え』を見分ける基準
結論から言うと、『うつ病』と『甘え』を見分ける基準は、本人に実行する意思があるかどうかです。学校や会社に行きたいとは思うけど、玄関から立ち上がれなかったり、激しい腹痛でトイレから出られなかったりする場合はうつ病などの病気を疑って良いと思います。
これと反対に学校へ行こうとする意思が明らかに弱ければ『甘え』と判断してよいでしょう。学生ならば今日はイヤな授業がある、会社員なら出席したくない会議があり出社するのが億劫というのはうつ状態とは言えません。
頭では仕事や学校に行こうと思っているのにも関わらず、身体が重く動かないケースではうつ病による抑うつ状態を疑っても良いでしょう。
学校で大切な試験や、会社で大事な会議があるときはたとえ体調が悪くても行こうとしますよね。そのように出掛ける気持ちが強くあっても、身体が思ったように動かないのがうつ病です。
このようなうつ病の症状と思われる状態になったらメンタルクリニックや精神科といった専門病院を受診することをオススメします。医師の判断を聞いて、対処するようにしましょう。必要であれば長期間の休みを取ることも考えなければなりません。
抑うつ状態で仕事をしていては、迷惑をかけ続けることになります。それならばまとめて休みを取り、回復してから職場に貢献した方が周囲の人のためにもなるでしょう。学生の場合でも健康な状態でなければ、学びも身につきません。多少遅れをとることになっても休んだ方が良いと思います。
甘えだと思われやすいうつ病
うつ病と診断されても周りに理解されにくいうつ病があります。それは非定型うつと呼ばれるうつ病で、定型のうつ病とは違っています。
定型のうつ病がやる気が何に対しても起こらない、食欲不振、睡眠障害といった症状が出るのに対して非定型うつ病は、自分が好きなことに対してはやる気が起こり、食欲は増進し過食傾向、睡眠時間は増加して過眠の傾向が表れます。
仕事をしていなければ活動的になるので、一般的に知られているうつ病とは異なるので周りに理解して受け入れてもらえないのは仕方ないのかもありませんね。しかし、脳内物質の分泌に異常がみられるのは一般的な、いわゆる定型のうつ病と違いない。
たとえ非定型のうつ病であっても病院を訪問し、治療をしっかりと受ければ寛解に向かいます。甘えているのだと判断せず、しっかりと病院を受診して治療を受けるようにしましょう。
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うつ病の症状のひとつ睡眠過多。非定型うつ病とは?
うつ病の症状のひとつに睡眠過多があります。正しくはうつ病にも種類があり、睡眠過多の症状が表れるのは非定型うつ病に分類される人。 もちろん定型うつ病やメランコリー型うつ病と呼 ...
『うつ病』と『甘え』の見分けかたについてまとめ
うつ病と甘えを見分けるには、本人に学校や仕事に行く意思があるかどうか。本人が強く行きたい!行かなければならないと思っているのに身体が動かないならば、うつ病の可能性もあります。
とくに新型うつ病は、従来の定型うつ病とは異なり本人がやりたいことならできる状況なので発覚もしにくい。当然、本人でも自覚ができていない場合があるので、周囲の人間が疑ってあげる必要もあります。
定型のうつ病であれ、非定型のうつ病であれ放置しておくのは日常生活に悪影響を及ぼす可能性があります。身体の異常を2週間以上継続して感じるようなら、精神科・メンタルクリニックの受診をするようにしましょう。
闘病記録
平成27年1月23日に胸の痛みを覚えて、内科へ行きました。そのときの対応があまりにもひどくて、よく覚えています。
指先から胸にかけて痛みがあったので、神経痛かと自分では思っていることを医師に告げたら
「そんなところに神経痛になる箇所はない!」
とキッパリ言われて
「なんならブロック注射でも打ってやろうか?」
と脅す勢いで言われたのをよく覚えています。ちなみにその医師から処方された薬は下記のとおりです。
○ツムラ芍甘湯エキス顆粒(医療用)7.5g
○ミオナール錠50mg
1日3回 毎食後
このとき、体調が優れなかったのもあって仕事を2~3日まとめて休んだ記憶があります。薬は1週間分処方されて、全て飲み終わる頃には痛みがなくなっていました。
今思えば、うつ病の前兆だったのかと思います。この時はまさか自分がうつ病になるとは思っていませんでした。